ハワイのロコモコ誕生秘話|いくつもの説をくらべてみた

グルメ

ハワイのプレートランチといえば、やっぱりロコモコ。
白いご飯の上にハンバーグ、その上に半熟の目玉焼き、そしてグレイビーソース——見た瞬間にお腹が鳴る“ハワイのソウルフード”です。

でも

「ロコモコって、誰がどこで作ったの?」

と聞かれると、意外とハッキリ答えるのがむずかしい料理でもあります。
調べてみると、「いつ・どこで・誰が」 の部分に、いくつか違う説があるからです。

今回は、信頼できる資料をもとに、ロコモコ誕生の代表的な説を整理しながら紹介していきます。ウィキペディア+2What’s Cooking America+2


1. まずは基本:ロコモコってどんな料理?

ロコモコの基本形はとてもシンプル。

  • 白いご飯
  • ハンバーグステーキ
  • とろっとしたブラウングレイビー
  • 半熟の目玉焼き(サニーサイドアップ)

最近は、
ハンバーグをチキン・ポーク・スパム・マヒマヒなどに変えたバリエーションもありますが、
「ロコモコ=ハンバーグ版」 が伝統的なスタイルとされています。ウィキペディア+1


2. 一番有力な説:1949年、ハワイ島ヒロの「リンカーン・グリル」誕生説

もっとも広く受け入れられているのが、

1949年、ハワイ島ヒロの「Lincoln Grill(リンカーン・グリル)」で誕生した

という説です。CliffsNotes+3ウィキペディア+3nielsengoodfood.com+3

● きっかけは地元のティーンクラブ

  • 舞台:ハワイ島ヒロの小さなレストラン「リンカーン・グリル」
  • 登場人物:地元の若者グループ「Lincoln Wreckers Sports Club」
  • オーダー:
    • 安くて
    • ボリュームがあって
    • サンドイッチ以外で
    • すぐに出てくるメニュー

オーナー夫妻の リチャード&ナンシー・イノウエ が考えたのが、

お椀(または皿)にご飯をよそい、その上にハンバーグを乗せ、ブラウングレイビーをかけた一品

だったとされています。
当初は目玉焼きは乗っておらず、のちに追加されたという点も、複数の資料で共通しています。

● オーナー夫妻は日系?

オーナーの名字「Inouye(イノウエ)」は日本の姓で、日系人コミュニティの文脈で紹介されることも多く、
日系二世の夫婦が営んでいた店とみなされることが多い ようです。nvcfoundation.org+1

ヒロは当時から日系人の割合が高い地域で、

  • 白いご飯を主食とする文化
  • プレートランチのスタイル
    がロコモコ誕生の背景にあったと考えると、とても自然です。

3. じつはもう一つの候補も?「カフェ100」説

一方で、料理史をまとめたサイトや一部のローカル記事では、

「ロコモコを最初に出したのはリンカーン・グリルかカフェ100のどちらか」

という書き方をしているものもあります。What’s Cooking America+2reddit.com+2

● カフェ100とは

  • 店名:Cafe 100(カフェ100)
  • 場所:同じくヒロの町
  • 創業:1946年(ロコモコ誕生と言われる1949年より少し前)cafe100.com

カフェ100は、自身の公式サイトでは「ロコモコ発祥」とは明言していませんが、
ロコモコを代表する店の一つとして知られており、「ヒロのロコモコといえばカフェ100」 というイメージが強くなっています。cafe100.com+1

そのため

  • 「発祥はリンカーン・グリル」
  • 「大きく広めたのはカフェ100」

という整理をしている記事も多く、
発祥と普及の功労者が混ざって“カフェ100発祥説”が生まれた と考えるとわかりやすいです。What’s Cooking America+1


4. 名前の由来「ロコモコ」は、まさかのダジャレ?

次に気になるのが、ユニークな名前の由来です。

代表的な説はこうです:ウィキペディア+2nielsengoodfood.com+2

  1. クラブのメンバーの一人に、
    「クレイジーなやつ」という意味で “Loco(ロコ)” というあだ名の少年がいた
  2. 彼がスペイン語の授業を取っていて、「loco=(頭が)おかしい」という意味を知っていた
  3. 料理にそのあだ名をつけ、語感をよくするために “moco(モコ)” を足した

“moco” はスペイン語ではあまり美しい意味ではないのですが、
音のノリ重視でつけられたローカルらしいネーミング として語られています。


5. 「日系人は関係しているの?」という視点から見直してみる

あなたが気にしていた 「ロコモコ誕生に日系人は関わっていたのか?」 という点も、資料をあたり直して整理するとこんな感じになります。

● ① オーナー夫妻が日系である可能性が高い

前述のとおり、

  • リンカーン・グリルのオーナーは Richard & Nancy Inouye
  • 「Inouye」は日本の姓で、日系人の文脈で紹介されている

ことから、日系二世夫妻が生み出した料理 と見るのが自然です。nvcfoundation.org+1

● ② ヒロはもともと日系コミュニティが非常に強い街

20世紀前半のハワイでは、日本からの移民が大量に渡り、
1920年の時点でハワイ全体の約4割が日系人だったとされています。ウィキペディア+1

その一部はプランテーション労働から解放されたあと、

  • ヒロのような町で商売を始める
  • 食堂・雑貨・クリーニングなどを営む

という流れも多く、「日系が多いハワイ島ヒロで生まれたロコモコ」 という構図には強い説得力があります。ディスカバーニッケイ+1

● ③ ご飯をメインにしたワンプレート、という発想

ロコモコは

パンではなく「白いご飯」が主役

というのがポイント。
これは、パン文化よりも米文化になじみのある
日系・ハワイアン・他アジア系移民の食生活 と相性がよく、
料理が受け入れられた一因と考えられています。Medium+1


6. 結論:ロコモコは「多文化がミックスして生まれたハワイらしい一皿」

資料を総合して整理すると、ロコモコの誕生ストーリーはこうまとめられます。

  1. 時代と場所
    • 有力説:リンカーン・グリル
    • 別説:カフェ100 も初期から提供していて「元祖」扱いされることもあるWhat’s Cooking America+1
    • 日系とみられるイノウエ夫妻が、地元の若者クラブのリクエストに応えて考案nielsengoodfood.com+1
  2. 名前
    • クラブメンバーのあだ名 “Loco” と、語感を合わせた “moco” をくっつけたというローカルなネーミング説が主流ウィキペディア+1
  3. 背景
    • 日系・ハワイアン・アメリカ本土・他アジア系の食文化が、
      「白ご飯+ハンバーグ+グレイビー+目玉焼き」という形で一皿に集約された、多文化ミックスの料理Medium+1

だからロコモコは
「誰か一人の作品」というより、ヒロという街と多民族のローカルたちが一緒につくり上げた料理
と言った方が、ハワイらしくてしっくり来ます。

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